第四回「コンセプトワーク」
当blogの第四回のテーマは「コンセプトワーク」です。
コンセプトワークとはマーケティング用語のひとつで、テーマや目的等を考える事です。
世間一般ではSEO対策さえ行なえばホームページ閲覧者が増えて、それがそのまま問い合わせの増加や売上増につながると思われがちですが、実際にはSEO対策を行なう事は「入り口に人を呼び集める」事であり、その先に的確な導線を用意しなければ本質的な効果は現われません。
SEOとはSearch Engine Optimizedの略称でして、これを日本語に翻訳すると「検索エンジン最適化」となります。
ICT(Information and Communication Technology)の世界に限った話ではありませんが「これさえやれば大丈夫」というものは存在しません。かつては「マルチメディア」とか「ソリューション」とかいった言葉が流行し、最近では「SaaS(Software as a Service)」や「クラウドコンピューティング」といった言葉が流行っていますが、これらはあくまでも技術のひとつや概念のひとつであり、それを使う事に意味があるのではなく、それを「どのように使いこなすか」にこそ意味があります。
SEO(またはSEO対策)とは「自分達が管理しているウェブサイトが検索エンジンで高評価を得られる(検索結果で上位に来るようにする)ために行なう取り組み」の事を指します。具体的な内容としては、外部から対象のウェブサイトへのリンクを沢山張る、ウェブサイト内にキーワードを沢山配置したり効果的なHTMLタグを使用したりする、内部リンクを沢山用意する‥‥等が挙げられます。
ただ、ここで注意しなければならないのは「どのような人にウェブサイトに訪問して貰いたいか」「ウェブサイトに訪問した人に何をして貰いたいか」という事を考えなければならないということです。これが明確になっていなければ、SEOはまず間違いなく失敗します。
これは余談ですが、現時点(2010年12月時点)では当社のウェブサイトはあまりSEOに力を入れていません。
SEOにあまり力を入れていない理由は幾つかあるのですが、その最たるものは「外部から新規顧客を広く集める事より従来の顧客を手厚くサポートする事を重視し、紹介による顧客増加を重視している」ことが挙げられます。当社ウェブサイトのお問い合わせフォームに「当社ご紹介者様」という欄をわざわざ設けている理由もそこにあり、あくまでも人のつながりを重視している事が本質的な理由です。
ただ、そうは言いましてもいい加減なウェブサイトを作ったら技術力やデザイン力が疑われてしまい、その存在がマイナスにしか作用しなくなってしまいますため、実直なHTMLを組むと同時に、当blog等を通して当社のイメージをアピールしようとはしております。
閑話休題。コンセプトワークです。
前述のSEOを例にしますと、コンセプトワークは次のような流れとなります。
1.目標を明確にする(ウェブサイト閲覧者を最終的にどこへ誘導するか)
2.対象者を明確にする(ターゲットとなる層をどこにどこに絞るか)
3.対象者が目標に向かう素地を持っているか検討する
4.対象者を目標に向かわせるための導線を作る
例えば会社として海外旅行のパックツアーを売りたいとします。
この時にターゲット層として若い女性を狙うか、時間と金銭に余裕のある熟年層を狙うか、或いはそれ以外の層を狙うかで実際に何をするかが全く変わってきてしまいます。マーケティングの基本は選択と集中であり、総花的な(誰に対しても有効な)手段というものは膨大なコストが掛かるため、短期的には有効な手段ではありません(莫大なコストを掛けて中長期的な効果を狙う場合もあります。例えば、日本のビール業界は莫大なコストを掛けて、ビールといえばコクとキレのある黄金色のものというイメージを日本人に定着させました)。
ここで時間と金銭に余裕のある熟年層を狙う場合、彼らが何を望んでいるか、彼らが下地として持っているものは何かを考えます。具体的な例を挙げると、熟年層が若いときに憧れていたであろう海外旅行プランは何か、彼らの世代の共通認識事項は何か、海外旅行を考えるに当たり彼らの懸念事項は何か、そもそも彼らは海外旅行を望むであろうか‥‥などです。また、彼らに向けたパックツアーは本当に会社にとって利益になるかを短期的、中長期的な視点で検討します。
ここまでで「熟年層に海外旅行のパックツアーを売る」が妥当かそうでないかの検討がある程度行なわれる事となりますが、ここで妥当と判断された場合には、前述の事柄を元に導線を作ります。ホームページのトップからどのように海外旅行のパックツアーのページを見せて申し込みまたはお問い合わせに誘導するか、そしてホームページへ誘導するためのキーワードは何か、等を検討します。
ここで出てきたキーワードを元にSEOを実施します。例えばハワイ旅行であれば「ハワイ旅行」「格安旅行」「パックツアー」「海外旅行」等がキーワードの候補として考えられますが、誰しもが容易に思いつく(汎用性のある)キーワードというものは競争が激しいため、少ないコストで高い効果を得るためには、より特化されたキーワードを考える必要があります。そして、そのキーワードを元にSEOを実施して、後は実際にどの程度の効果が出るかを確認した上でPDCA(Plan、Do、Check、Action)のサイクルを回す事となります。
コンセプトワークは出来るだけ様々な立場の人が集まって、十分な時間を掛けて入念に行なわれるべきです。
少なくとも担当者一人に押し付けるものではありませんし、適当に行なって良いものでもありません。コンセプトワークの出来如何で過程も結果も全く異なるものになりますし、費用対効果の程度も全く異なるものになります。
本当にコストを抑えて最大の結果を得るのであればコンセプトワークにこそ力を入れるべきなのですが、残念な事に表面的な(金銭的な)コストにばかり言及して、知的労働に関してはなおざりにされる方が(特に経営者層に)多いのが実情のようです。
例えば、コンセプトワークを後回しにして取り敢えずシステムを作ろうという考え方では、システムの開発過程またはシステムの開発後にその企画自体が頓挫する可能性が非常に高いため、本当に企画を成功させたければ、対外的な事は勿論、内部的にそのシステムが運用出来るかどうかを含めて十分に検討するべきです。その検討に必要なコストは基本的に人の頭を動かすことと白紙の紙が沢山、そして十分な時間と、場合によっては外部調査費用であり、少なくともそれは「取り敢えずシステムを作る」「取り敢えずウェブサイトを作る」よりは格段に安く、そして手戻りも発生しにくいものですから。
なお、当社ではコンセプトワークのお手伝いも行なっています。
もし、ご用命の際は「お問い合わせ」よりお問い合わせ下さい。
(2010年12月26日掲載)
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コンセプトワークとはマーケティング用語のひとつで、テーマや目的等を考える事です。
世間一般ではSEO対策さえ行なえばホームページ閲覧者が増えて、それがそのまま問い合わせの増加や売上増につながると思われがちですが、実際にはSEO対策を行なう事は「入り口に人を呼び集める」事であり、その先に的確な導線を用意しなければ本質的な効果は現われません。
SEOとはSearch Engine Optimizedの略称でして、これを日本語に翻訳すると「検索エンジン最適化」となります。
ICT(Information and Communication Technology)の世界に限った話ではありませんが「これさえやれば大丈夫」というものは存在しません。かつては「マルチメディア」とか「ソリューション」とかいった言葉が流行し、最近では「SaaS(Software as a Service)」や「クラウドコンピューティング」といった言葉が流行っていますが、これらはあくまでも技術のひとつや概念のひとつであり、それを使う事に意味があるのではなく、それを「どのように使いこなすか」にこそ意味があります。
SEO(またはSEO対策)とは「自分達が管理しているウェブサイトが検索エンジンで高評価を得られる(検索結果で上位に来るようにする)ために行なう取り組み」の事を指します。具体的な内容としては、外部から対象のウェブサイトへのリンクを沢山張る、ウェブサイト内にキーワードを沢山配置したり効果的なHTMLタグを使用したりする、内部リンクを沢山用意する‥‥等が挙げられます。
ただ、ここで注意しなければならないのは「どのような人にウェブサイトに訪問して貰いたいか」「ウェブサイトに訪問した人に何をして貰いたいか」という事を考えなければならないということです。これが明確になっていなければ、SEOはまず間違いなく失敗します。
これは余談ですが、現時点(2010年12月時点)では当社のウェブサイトはあまりSEOに力を入れていません。
SEOにあまり力を入れていない理由は幾つかあるのですが、その最たるものは「外部から新規顧客を広く集める事より従来の顧客を手厚くサポートする事を重視し、紹介による顧客増加を重視している」ことが挙げられます。当社ウェブサイトのお問い合わせフォームに「当社ご紹介者様」という欄をわざわざ設けている理由もそこにあり、あくまでも人のつながりを重視している事が本質的な理由です。
ただ、そうは言いましてもいい加減なウェブサイトを作ったら技術力やデザイン力が疑われてしまい、その存在がマイナスにしか作用しなくなってしまいますため、実直なHTMLを組むと同時に、当blog等を通して当社のイメージをアピールしようとはしております。
閑話休題。コンセプトワークです。
前述のSEOを例にしますと、コンセプトワークは次のような流れとなります。
1.目標を明確にする(ウェブサイト閲覧者を最終的にどこへ誘導するか)
2.対象者を明確にする(ターゲットとなる層をどこにどこに絞るか)
3.対象者が目標に向かう素地を持っているか検討する
4.対象者を目標に向かわせるための導線を作る
例えば会社として海外旅行のパックツアーを売りたいとします。
この時にターゲット層として若い女性を狙うか、時間と金銭に余裕のある熟年層を狙うか、或いはそれ以外の層を狙うかで実際に何をするかが全く変わってきてしまいます。マーケティングの基本は選択と集中であり、総花的な(誰に対しても有効な)手段というものは膨大なコストが掛かるため、短期的には有効な手段ではありません(莫大なコストを掛けて中長期的な効果を狙う場合もあります。例えば、日本のビール業界は莫大なコストを掛けて、ビールといえばコクとキレのある黄金色のものというイメージを日本人に定着させました)。
ここで時間と金銭に余裕のある熟年層を狙う場合、彼らが何を望んでいるか、彼らが下地として持っているものは何かを考えます。具体的な例を挙げると、熟年層が若いときに憧れていたであろう海外旅行プランは何か、彼らの世代の共通認識事項は何か、海外旅行を考えるに当たり彼らの懸念事項は何か、そもそも彼らは海外旅行を望むであろうか‥‥などです。また、彼らに向けたパックツアーは本当に会社にとって利益になるかを短期的、中長期的な視点で検討します。
ここまでで「熟年層に海外旅行のパックツアーを売る」が妥当かそうでないかの検討がある程度行なわれる事となりますが、ここで妥当と判断された場合には、前述の事柄を元に導線を作ります。ホームページのトップからどのように海外旅行のパックツアーのページを見せて申し込みまたはお問い合わせに誘導するか、そしてホームページへ誘導するためのキーワードは何か、等を検討します。
ここで出てきたキーワードを元にSEOを実施します。例えばハワイ旅行であれば「ハワイ旅行」「格安旅行」「パックツアー」「海外旅行」等がキーワードの候補として考えられますが、誰しもが容易に思いつく(汎用性のある)キーワードというものは競争が激しいため、少ないコストで高い効果を得るためには、より特化されたキーワードを考える必要があります。そして、そのキーワードを元にSEOを実施して、後は実際にどの程度の効果が出るかを確認した上でPDCA(Plan、Do、Check、Action)のサイクルを回す事となります。
コンセプトワークは出来るだけ様々な立場の人が集まって、十分な時間を掛けて入念に行なわれるべきです。
少なくとも担当者一人に押し付けるものではありませんし、適当に行なって良いものでもありません。コンセプトワークの出来如何で過程も結果も全く異なるものになりますし、費用対効果の程度も全く異なるものになります。
本当にコストを抑えて最大の結果を得るのであればコンセプトワークにこそ力を入れるべきなのですが、残念な事に表面的な(金銭的な)コストにばかり言及して、知的労働に関してはなおざりにされる方が(特に経営者層に)多いのが実情のようです。
例えば、コンセプトワークを後回しにして取り敢えずシステムを作ろうという考え方では、システムの開発過程またはシステムの開発後にその企画自体が頓挫する可能性が非常に高いため、本当に企画を成功させたければ、対外的な事は勿論、内部的にそのシステムが運用出来るかどうかを含めて十分に検討するべきです。その検討に必要なコストは基本的に人の頭を動かすことと白紙の紙が沢山、そして十分な時間と、場合によっては外部調査費用であり、少なくともそれは「取り敢えずシステムを作る」「取り敢えずウェブサイトを作る」よりは格段に安く、そして手戻りも発生しにくいものですから。
なお、当社ではコンセプトワークのお手伝いも行なっています。
もし、ご用命の際は「お問い合わせ」よりお問い合わせ下さい。
(2010年12月26日掲載)
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